医療事務ってどんな仕事?/働き方のコツ/クリニックの受付を紹介

病院の受付

病院の受付ってどんなイメージですか?

私は、眼科、整形外科、調剤薬局で勤務した後、内科のクリニックで約20年ほど受付をしていました。

仕事を退職しましたが、就職したての頃から基本的な内容は変わっていないので参考になればと思い書いてみました。

もし医療事務に興味のある方、受付ってどんな仕事なんだろうと思った方はぜひ読んでみてください。

日々さまざまな業務をしています。

私が勤務していたのは、ビルの中にある診療所で医師一人、看護師3人、受付2人体制のクリニックでした。

入院施設はありません。

月曜から土曜日まで診察があるので、交代で休みを取っており、週に一度は一人で受付勤務をするシフトでした。

病院によってシステムが違っていたり、市町村によっても制度が違うので必ずしも同じ仕事内容ではありませんが、大まかにつかんでいただけたらと思います。

医師、看護師、患者さんの間に入り仲介役となり、調剤薬局や外部の人ともお付き合いがあって、病院の業務がスムーズに回るように陰で支える仕事なのです。

実はとってもやりがいのある仕事です!

スポンサーリンク
目次

再診の患者対応

病院の受付に座る女性

業務のほとんどをしめるのが再診患者の対応です。

定期的に受診されている方の対応ですね。

保険証の確認

診察券と保険証を預かります。

保険証をみて変更がないか確認します。

月に一度は必ず見せてもらいます。

定期的に来ている方でも就職、転職、引っ越しなど急に保険証が変わることがあります。

転職していなくても社名や会社の住所が変わると保険証の番号が変更になっていることも!

患者さんから「変わりがないよ」と言われることがありますが油断できません。

油断は禁物です!


また、お年寄りの方でも負担割合が変わっていることがあります。

受け付ける前に確認して、変更があればカルテの頭書きを直します。

窓口での支払額が変わるので、保険証の確認はとても大事です。

受付

受付は簡単で、電子カルテ(パソコン)に診察券の番号(カルテ番号)を入力するだけ。

診察室にある医師の電子カルテと連動しているので、医師にも誰が来たかわかります。

診察の前に検査も

受け付けて終わりではありません。

もし糖尿病の患者さんなら、すぐに検尿コップを渡して検尿をしてもらいます。

心臓の疾患のある方は心電図を取る場合があり、看護師に伝えることもします。

診察の前に検査をする方もいるので、ただ受け付けるだけでなく、患者一人一人何をするか把握して業務を行います。

カルテの内容を確認し会計

診察や検査などすべて終わったら、カルテに書かれている(入力されている)内容を確認し間違いはないかチェックします。

良ければ領収書、薬がある場合は処方箋も発行し、会計をします。

スポンサーリンク

初診の患者対応

カルテを作成

初めてきた方の対応です。

保険証を預かり、問診票を書いてもらいます。

この間にささっとカルテを作成し、できるだけ患者さんの待ち時間を短くします。

長く待たされるのは嫌ですよね。
できるだけ待ち時間が短くなるように心がけていました。

再診の方と同じで、風邪なら体温測定、膀胱炎かな?の人は検尿、心臓が苦しい場合は看護師に伝えすぐに心電図をとるなどします。

預かった保険証はちゃんと電子カルテに画像を取り込みます。

スキャナーがあり、読み取って保存します。

初診も再診も確認すること

初診の再診の方も必ずチェックすることがあります。

医師がカルテに入力をするのですが、内容が間違っていたり、抜けていることが多々あります。

それを最終確認するのが受付です。



例えば、複数の薬が出ていて一種類だけ日数が違うとか、薬の用法(飲み方)の指示がおかしいとか

『3錠 朝食後』に飲むとカルテに記載されていた場合、一回で3錠も飲む?と気がつくわけです。

薬によってはおかしくないのですが、いつもはこんな処方の仕方はしないなと思い医師に確認します。

他にも、病名のつけ忘れがあれば追加するか、医師につけてもらいます。

例えば、風邪薬が処方されているのに風邪の病名がついていないなど、すべての薬、検査、注射にたいして病名がついているか確認します。

月に一度、患者一人一人がどんな診察をしたか内容を書いた書類(診療報酬明細書:レセプト)を提出して、保険の請求をします。

病名がないとその分の診療内容に関しての支払いがなくなるため病名の記載の確認はかなり大事な仕事です。

スポンサーリンク

発熱外来 (コロナ対応)

コロナの感染が広がってきたので発熱外来もしていました。

事前に電話で問い合わせがあった時は、症状、(感染拡大を防ぐため)クリニックまで公共交通機関を使わずに来られるか、近しい人でコロナ陽性者はいるかなど聞き取り,受け付けていいか医師に確認します。

受付をする場合は、受診者が到着後、クリニックの中に入らず電話をしてもらい別室に誘導します。

PCR検査を医師が行い、陽性だった場合は患者の詳細を記入した書類をFAX(またはメール)で保健所に送ります。

その方が帰られたら部屋の消毒をします。

週に1度、一週間のPCR検査の検査数を記入し保健所にFAXをします。

健康診断

レントゲン検査を受ける人

健康診断の受付もあります。

主に
・市町村の健康診断
・企業の健康診断
・生命保険の健康診断  
・個人の健康診断 です。

市町村の特定健康診断

特定健康診断は、40才以上で主に自営業の方や会社勤めをしていない方が対象で年に一度無料でできます。

住んでいる自治体から予診票が送られてくるので、必ず持ってきてもらって検査をします。

内容は身長、体重、尿検査、血液検査といった一般的なものです。

この予診票は外部に提出し、後日そこから結果表がクリニックに届き患者にお渡しします。

予診票は患者が記入する欄だけでなく、病院の医療機関コードなど受付で記入する欄もあり記載漏れがないか確かめてから提出します。

がん検診 肝炎検査など

市町村で補助が出るがん検診もあります。特定健診と一緒にする方が多いです。

ついでにやっちゃおうという感じですね。

がん検診は年に一回補助が出て安く、または無料で受けられるものと、癌ではありませんが肝炎検査のように一生に一度しか補助がでないものとあります。

補助が出て安く受けられる方でも、年度によっては無料で受けられる年(40才や45才などの節目の年)もあり、かなり制度が複雑でした。

受診者が今年度初めての検査なのか、補助がでるのか、無料なのか、一度検査したら補助が出ない検査なのか把握しておくのが大変でした。

今から検査したいと窓口にきて言う方が多かったので、その方が何に該当するのか即答しなければならず苦労しました…。

忙しい時は
混乱することも…

企業健診

会社から社員の方の健康診断を依頼されます。

事前に人数、検査内容、支払い方法など見積書を作成したり、スケジュール調整など打ち合わせをします。

同じ会社でも年齢によって、検査内容が違う場合があります。

例えば、40歳以上は《身長・体重、検尿、胸部レントゲン、血液検査、心電図》をする。
それより下の年齢は《身長・体重、検尿、胸部レントゲンのみ》。

ただし、35歳の人は、40歳以上の人と同じ検査の内容になるなど。
35歳でも、その年に35歳になる方が対象なのか、検査日に35歳になっている人が40歳以上の検査と同じなのか、そういった事も企業によって違うので詳しく確認します。

結果表は、会社専用の物がある場合と、ない場合とあり、ない場合は病院専用の書式で作成し、すべての受診者が終了したら、結果と請求書を郵送します。

生命保険の健診

生命保険に加入する方の健康診断です。

20社ほどの保険会社を受け付けていました。

だいたい内容は決まっていて検尿、身長・体重測定、医師の問診です。

記入用紙(診査報状)が各社オリジナルで書式が全く違うため、記載漏れがないようにします。

終了後は結果を保険会社に送るのですが、記載漏れや医師が記入した内容について不明な点があると保険会社から問い合わせがあり、受診者の保険の加入が遅れることがあるので神経を使います。

個人の健康診断

様々な理由で、個人的に検査を受けたい方がいらっしゃいます。

希望する検査項目をします。

ご本人でもどんな検査を受けたらいいのか分からない方も来られますのでカウンセリングをします。

検査結果をどこに提出するかを尋ねると、だいたい大まかに検査内容が絞り込まれます。

就職のため会社に提出する場合、正社員なのかパートさんなのかなど。

(パートの方だと簡単な検査で良い場合が多かったです)

他にも美容師の健診や船舶の免許を取りたい方など書式が決まっているので、その方に合った検査をします。

とにかく確認の連続ですね。
まだまだ他にもありますよ。

スポンサーリンク

予防接種

一般的な予防接種

予防接種も各種あります。

高齢者肺炎球菌、帯状疱疹、風疹、B型肝炎、インフルエンザなどです。

クリニックにワクチンの在庫がないため、依頼があったらその分だけ取り寄せます。

受け付けて、熱を測り、問診票に記入してもらい、診察をしてワクチン接種という流れは簡単なのですが、ワクチンによって様々な確認事項があります。

ワクチンによっては住んでいる市町村から補助がでます。

受診者の住民票がクリニックと同じ住所なのか、別の市町村かで変わってきますし、

前にも接種したことがあるのか、初めてなのかでも変わってきます。

支払い金額だけではなく、問診票の様式や請求書の仕方も違ってきます。



例えば、高齢者肺炎球菌ワクチンを打ちたいと言われたら、

・年齢(65才以上だと補助がでるので)
・受診者の住所
・過去に一度も接種したことがないか(接種歴がなければ補助が出るので)
・過去に接種歴がある場合、いつ接種したか(5年に一度接種するワクチンなので)
・過去に接種し、5年を経過していた場合、同じワクチンを再度打つか、別の種類の肺炎球菌ワクチンを打つか(違うワクチンを接種すると効き目が強いと言われています)

を確認します。

65才以上で初めて接種する方は、自治体から補助が出ます。

ただ、クリニックと別の市町村に住民票がある場合は、保健所に行って他の市でワクチンを打つと申請する必要があります。

保健所で交付された広域の問診票を持ってきてほしいと説明します。

クリニックと同じ市町村の方と広域の方と、どちらも自治体からクリニックに補助金が振り込まれますが、請求方法が違うので、全く別の物として請求をしなければなりません。
(ちなみに補助金は市町村によって金額が違うので、窓口の支払額も間違えないように注意が必要です)

このような感じでワクチンによって決まりごとがあるのである程度覚えておく必要があります。

また、テレビや新聞などで「このワクチンを打っておいた方が良いよ」と流れると全国で打ちたい人が増え、一時的にワクチン不足になることも。

仕入れの業者から最新の情報を聞いて、予約を受け付けていいか、入荷状況を把握して受け付けても良いのか調整します。

コロナワクチン

当院に受診歴のある方のみコロナワクチンの受付をしていました。

当日は必ず予診票を持参していただき、記入漏れがないか確認します。

国からVRS(ワクチン接種記録システム)の端末(タブレット)が前もって送られているので、毎日全員の接種が終了後に予診票の数字をVRSに読み込んで送信します。

ロット番号や名前が間違っていない注意します。

毎日ニュースで接種人数を伝えられるのは、このVRSのお陰なんですよ。

スポンサーリンク

検査の予約

MRI、CT、胃内視鏡検査、大腸の内視鏡検査など整備がなく検査ができないものは、他のクリニックや検査センターに依頼をします。

電話で予約の調整をしていました。

予約後、紹介状を患者さんにお渡しするか、FAXや郵送で送っていました。

当日や早い日にちで検査を受けることができ、結果も早ければ当日には分かるので癌や脳梗塞など早めに発見できます。

スポンサーリンク

こんな事も仕事のうち!?

私の勤めていたクリニックは常連のご年配の方が多かったので、こんな事も仕事のうちでした。

  • スマホの使い方
  • 人生相談
  • 近隣の美味しいお店を教える
  • 瓶の蓋を開ける(患者さんが自宅から持ってきます)
  • 体温計など乾電池の交換(これも患者さんが自宅から持ってきます)
  • 郵便や宅配の再配達の手配  など


    患者さんが困っていることはお手伝いしていました。
手を取り合う女性と老人

患者といい関係を作るコツ

相手の話を聞くことが、良好な関係を作るコツです。

病院に限らず、どの場面でも大切なことですね。

私はできるでけ患者さんの話に耳を傾けるようにしていました。

そして以前話してくださった内容もふまえて会話をすると、とても喜んでいただけます。

こうして徐々に距離が縮まって信頼関係ができてくると、こちらからのお願いを聞いてもらえるようになったり、何かミスをしても大目に見ていただけるということもありました。

同じことをしていても良い関係が築けていると、仕事がスムーズに運びます。

良い関係を築くコツは決して難しい事ではなく、話を聞くだけでも十分築くことができます。

スポンサーリンク

この仕事をして良かった点

ありがとうと言われる

こんなに「ありがとう」といわれる仕事はなかなか無いのでは。

患者さんの病気が快復するとこちらも嬉しくなります。

それだけでも十分なのですが、お礼のあいさつに来られると、私自身は受付なので何もしていないのに感謝されて申し訳ない気持ちになります…。

でもまた仕事を頑張ろうという気持ちが湧いてきます。

仕事、頑張るぞ!

会話が上手になる

働き始めたころは、人と話すのが苦手でした。

仕事中はどんどん話しかけられますので、ずいぶん鍛えられ徐々に自分から話しかけるようになり、会話も楽しくできるようになりました。

こういう話し方をすれば、どれだけでも会話を続けられるし、逆に話を切り上げたい時も上手になっちゃいます。

年代や性別問わず沢山の方と話すので、いろいろな情報が聞くことができ勉強になりました。

老いや病気について心の準備ができる

普段から年配の方や病気の方と接している分、老いや病気など身近に感じられて、自分の両親、または自分の将来についての準備,「心がまえ」ができると思います。

約20年ほど勤務していましたので、入社当初からの顔なじみの方がどんどん歳をとられるのを、ずっと見続けることになります。(その分、私自身も歳をとっていきますが…。)

当初はテキパキと動かれていた方が、やがて介助がないと通院できなくなったり、認知症になりクリニックの事を忘れてしまったり、こういった事が日常にあり目の当たりにするのがつらい事もあります。

両親が高齢になり病院に付き添ったり、介護の必要がでてきた今これまでの経験が役に立っていると感じます。

意思の疎通が難しくなってきた事への苛立ち、不安など心の準備ができているので落ち着いて受け止められている気がします。

同年代や若い方に囲まれて働いていたら、もっと戸惑っていたと思います。

クリニックの受付のこと、少しでもお伝えできたでしょうか?

あらためて振り返ってみると、とにかく確認の連続なんだと気がつきました。

一度に多くの事を処理し集中力もいる中、患者さんに笑顔で接することも心がけて少しでも病院に来ることが楽しくなるようにしていました。

ちょっと大変だなと思うこともありますが、とってもやりがいのある仕事です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次